現代社会の子供として、レィアの人生は例によって多面的で変化に富む。彼女の興味は様々な職種や場所へと繋がっていった。異文化コミュニケーションでの個人指導から、食品販売にいたるまで。島から島、フェスティバルを渡り歩いたりすることから、厳格に人文科学を研究することまで。昼型の生活を楽しむ期間から夜型の生活を楽しむ期間まで。
こうした段階、場所の全てを通して、いつもそこにはレィアの人生を繋ぐ共通のものがある。それは自然と都会の両者の文化への愛と連結した、音楽、美とファッションへの情熱。ベルリンに居を構えるドイツ人として、レィアは世界中での経験と繋がるべく、人生の糸を伸ばしていった。
政治学を学び、『21世紀のカンボジアにおける平和構築』という修士論文のリサーチに取り組んでいたとき、レィアははっきりと確信した。平和とはただ暴力が存在しないという状態ではなく、何よりも調和のとれた社会に合わせて生きる個人としての真剣な取り組みによって、最もよく表される考え方が問題なのであると。我々ひとりひとりが平和な状態のマインドを手に入れることが出来れば出来るほど、この世界でポジティブな変化に移りやすくなる。私たちの世界が直面していることへの大きなチャレンジに向かうレィアの選んだ道は、何かを欲しないこと、否定することへの戦いからではなく、必要とすること、肯定することを生み出すことから成り立つ。押しのけるのではなく、インスピレーションをもたらす見本を示すことで正しい方向へ引きつけること、それによって、日々人生を祝うことをレィアは好んで選ぶ。レィアは、人生を逃げ道ではなく、この地球上での現在の状態を、喜びと美しさをもって変えていく道として捉えている。
ヨガの教えはレィアにとって極めて自然にやってきた。それは、研究の過程で認識した多くの考え方の正当性を立証し、人生のより深い探求と完全な理解に向かうレィアの道を開いていった。
現代的な背景にヨガの英知を応用し、どんどんとプラクティスを彼女のライフスタイルに取り込むことで、レィアはクリエイティブで建設的で持続可能な方法で人生を楽しむ糧を手にした。
レィアは、自らを育て、繋がりを保つ多くの方法を継続して探求している。健康でいること、純粋できれいな食べ物、もしくはレイブの中で「今この瞬間」にいること、もしくはただ瞑想やアート、意味のある人間関係など。
現代の遊牧民として、レィアは様々なヨガの教えを世界中で経験してきた。バハマのシバナンダアシュラムで3ヶ月間暮らしたときには、生活の全てをプラクティスに捧げる経験をし、毎日をただ瞑想、チャンティング、カルマヨガの時間をとおしてヨガの文献を研究することに費やした。
レィアは半年間、亜大陸に住むことでインド文化にも深く身を置いてきた。手放し、人生に信頼を置く術をどのようにプラクティスするかを示してくれた瞑想やプラナヤマ、チャンティングの強い練習を追求することとともに、献身の美と力を発見した。
2006年からレィアは毎年数週間を魅惑的な島、バリで過ごし、伝統的そして現代的自己探求とエンパワーメント(自信を与えること)や、ヨガの解剖学、アシュタンガやジバムクティ、アイアンガーを含むいろいろな流派の哲学とアサナのプラクティスの教えを取り入れている様々なスタイルの住込み型ティーチャートレーニングのアシスタントをしている。
こうしたトレーニングの間、前向きにどんどん自らの道を進む生徒たちと一緒にいること、そして自分の先生・師と時間を過ごすことで、都会でのライフスタイルにどう自分を統合するかについて、より深い洞察を得るという幸運に繰り返し恵まれた。
多くの時間を都市に住む者として、レィアはホリスティックな健康と持続可能なライフスタイルのための進歩的なムーブメントに取り組み、最近では特にエコファッションの現場で関わっている。
相互関係の高まりつつある次元、そして伝統的な権威と価値観のシステムからの同時脱却により、我々の真実に沿って生きること、社会的な慣習を超越し、生きることを完全に真の自己表現の場とする豊富なアイデアや物の見方、価値観の中から選択するということが、今までにないほど容易なものになった。レィアはヨガというものを、私たち自身の真実を見つけ出す方法をあたえてくれるもの、エネルギーをより調和のとれた地球をめざして意味深く貢献する方向へ注ぎながら、バランスの取れた状態を一人一人がキープするための骨組みをあたえてくれるものと考えている。
なので、マットの上に立って、思い出して、まさにその場所で。